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蘭憧 GARLAND 1983.10.21

Dear以降、真梨子さんが真梨子さんらしくある音楽活動が始まったころ真梨子さん自身にひとつの転機が訪れる。
まるで当時のことを歌っているかのような「にがいラプソディ」 「Remember」そして、Digital時代の幕開けにふさわしい深遠な 「Close your eyes」印象深い。
名曲「Rain」。
Dearで参画したLP作りの方向を、この我蘭憧は、ひとつ結実させたかの印象である。

LPのレミックスは、実は音が中央から聞こえてくるステレオ音である。しかし、このLPは音が実に生きている。
「Rain」など、イントロや間奏が長く、しっかりと音を聞かせてくれる。
さらに45秒もイントロのある「ララバイシーガル」

立木義弘氏撮影のジャケット写真、LP大の写真がとっても素敵。「祭ばやしが終わるまで」はNHKドラマの主題歌に取り上げられた。井上陽水さんのバックバンドで活動していた、玉置浩二氏が曲を提供しバックコーラスで声を張り上げている「Love Me Hold Me Kiss Me」

そして、新しい恋の始まり「トワイライトクール」


熱くはならずに抱きあうだけ
  
そんな強がりを歌えるのはアーティスト高橋真梨子らしい、そんな珠玉のアルバムである。

 

ところで、我蘭憧とは、GARLANDであり、大女優ジュディ・ガーランドからとられているという風に理解している。ただ、「オズの魔法使い」で、ドロシィを演じた少女ジュディ・ガーランドは、OVER THE RAINBOWを歌いあげる。

そう、真梨子さんがよく歌う曲だ。2005/12/22の横浜プリンスホテルのディナーショウでのオープニングは、素晴らしい青い空の映像から始まり、この曲を歌われた。

最近では、SONG FOR YOUでも歌っている。

虹の向こうに幸せが待っている・・・・・
でも、本当の幸せは自分の元にすでにあるのだ・・・・

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ちなみに、1984年の日本レコード大賞アルバム大賞の受賞「Triad」時のプレゼンターとして登場したのが、立木義弘氏であった。
 

(MDF音楽館2007掲載文の再編集)

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VictorEntertainment  VIH28143
                       VDR-4  VICL-5168

1.にがいラプソディ

2.誤解

3.Close your eyes・・・瞳は貴方ゆえに

4.Rain

5.Remember

6.ララバイシーガル

7.祭りばやしが終わるまで

8.Love Me Hold Me Kiss Me

9.トワイライトクール

2019年「MariCovers」にて、「祭ばやしが終わるまで」をカバーしている。ただ、私としては、このコンセプトアルバムで深遠な幻想世界を描いた中でのイメージの方がやはり完成度は高いと思っている。このアルバムの印象的なイントロをコンサートホールで表現してこそ「高橋真梨子の世界」である。「ララバイシーガル」も極めて素晴らしい作品。コンサートの項で述べるが、この曲のオープニングで始まるコンサートMELLOWLIPSにはドキドキした。

真梨子さん自身のプライベートな恋愛事情と、「トワイライトクール」の歌詞の強がりがとてもsensitiveである。

2018年真梨子さんの裏声が話題になったが、裏声といえば「トワイライトクール」である。タイトル含め、本当に作りたいアルバムを作っているという時代の作品である。ここには、「使命の重さ」はまだ登場しない。ただただ表現したいというただただストレートな熱い感情である。

​2020/07/25記載

ORIGINAL ALBUM
撮影 立木義弘氏
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