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青紫色の時間(とき) 2022/01/27 TACHIKAWA STAGE GARDEN 1F2列34
(c)まりスタ@ 20220127
この画像は、公式ツイッターからである。
螺旋階段だ。そう、真梨子さんの演出で螺旋階段といえば、あのシーンである。2015Adulticaツアーの「漂流者へ...」のあのシーンである。
では、会場に入った瞬間、なぜこの幕が見えるのか想像してほしい。
真梨子さんのスターとしてのステップなのか、歌手人生としての苦難の道のりなのか。
その答えは、エンディングの前の最後のMCで語られている。その答えが語られている。
簡単にまとめれば、「不安と感謝」である。
今日はここまでにしておく。
ぜひ、コンサートに行かれた時、真梨子さんのひと言一言をしっかりと聞いてほしい。
そして、嬉しいのは、このMDF音楽館に記載の真梨子さんの「CONCERTのとらえ方」のページで、螺旋階段をイメージして述べていることである。
それは簡単にまとめると、「真梨子さんの音楽活動・コンサートに対する1本の普遍的な想いとしての芯」を取り巻くように、「外への拡大と内面への問いかけを繰り返してステップアップしてきた姿」の象徴なのである。
もちろん、いろいろと演出面でもリクエストもしてきているので、もしかしたら、舞台づくりの関係者の方達の想いともリンクしているのかもしれない。
(下に続く)
【Set List】
Ⅰ部
01 ありがとう
02 遥かな人へ
03 ジョニィへの伝言
04 五番街のマリーへ
05 陽かげりの街
06 桃色吐息
07 ごめんね…
08 OLD TIME JAZZ
09 Unforgettable
10 EVERYTIME I FEEL YOUR HEART ―君と生きたいー
Ⅱ部オープニング
(ヘンリーさんフルート演奏)
01 やさしい夢
02 はがゆい唇
03 フレンズ
04 オレンヂ(SINGLE VERSION)
05 この気分が好きよ
06 for you...
07 アナタの横顔
08 愛する人へのメッセージ
09 海色の風 ~君住む場所へ~
Encore
10 グランパ
11 The Road
今回はHBPはない。私のリクエスト通りでもある。
プロのミュージシャンが、真梨子さんをサポートしていく上で、あえてそうしている没個性である状況を、逆に各楽曲のパートの演奏の中で、存分に個性を発揮して欲しい。そんなリクエストをした。
「for you...」は、ラストまでスポットから少し外れて、少しうつむき気味に立ち続けるという、本来のあり方をキチンと再現してくれている。
「フレンズ」は、バイオリンの間奏のバージョンではなく、96年当時の管楽器の間奏である。
これが、素朴でよい。「修羅のごとく生きた」から、星空であり、朝日なのだ。
その時間の流れを感じさせる、シンプルなのだけれど奥が深い演出が、ステージに展開されている。
1/25にSet Listが発表されている。よって、当然コンセプトや真梨子さんのコンサートの演出についての興味が例年以上に湧いてきた。
ということで、初回にも関わらずかなり細部まで見ることができた。ただ、これから参加される方が大多数であろうから、本日はポイントのみまとめてみることにする。あとは、今後のコンサートで取り上げながら広げていきたい。(左文章へ)
(c)THE MUSIX 2015 Adultica
全体的な色のトーンは、ミッドナイトブルーと薄紫色である。
舞台は、シンプルな劇場のような、西欧風の古びた図書館の中のような柱で重厚な作りを感じさせる。アーチの窓の向こうには、「校舎」が見えるアカデミックな感じ。
この窓の向こうの色使いの変化で、青春の若き日の恋愛シーンを描いている。
そして、2部になると、真梨子さんは、キャンパスの中庭に出て、校舎をバックに天空の星空の元、歌い上げるというシーンを見せてくれる。
詳細は、ここまでにしておこう。
「学校」は伏線である。
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今日の座席は、真梨子さんの右手45度、真梨子さん迄9メートルの2列目である。マイクは全く気にならない。よくあることだが、オープニングで2回ほど目線があった(と思う)。
真梨子さんは、明らかに体重を戻している。43-44キロではないだろうか。コロナ禍はいろいろとあっても、よい休養であったと思う。
歌声は...........
元気だ。もちろん、2年2か月振りのフルコンサートで、当然様子見のところもある。
そして、2019年がそうであったように、全体を通しての力の入れどころを工夫している。
2019年同様、「桃色吐息」は軽めに高音で歌唱し、「ごめんね」は感情を込めすぎない。その代り、低音部分で勝負できる「OLD TIME JAZZ」「Unforgettable」は絶品である。奥行きと大人の余裕を感じさせる広がりのある歌唱だ。
「君と生きたい」は、宮原さんの工夫が良い。
少々テンポが速い感じがするし、装飾音も多い感じもする。アカペラならばもう少しスローであるはずだ。ところが、サビの部分から、さらに呼吸をあわせて、フレーズごとにややテンポが違うかのように奏でていく。まさに、これがLIVEである。
そんな風に聞いてみると、奥の深さが体感できると思う。今後もじっくりと聴き分けたい。
声質と声量は、やはり低音が響いている。もちろん高音も2019年以上に出ているのであるが、それはまさに上で述べた、聴きどころの曲のためにとっておいたという感じなのであった。真梨子さんの音域の広さを生かして、高音メロディは、倍音で同時に発せられる和音としての高音部で歌唱されている。そうでない時の高音部分は、とても透明感のある、あの空に突き抜ける高音の表現なのだ。
力強さも建在である。
そして、「もうツアーがつらいから」というものの、「来年に東京でコンサートやってもいいし」と、明らかにこの2年間で、歌い続けたいという新たな意欲を見せてくれた。
先般からリクエスト内容を記述しているように、
かなり演出部分でも、キャッチボールができているように思っている。
「修羅のごとく」フレンズは、満天の星空から薄紫の明け方の夜明けの色である。これから、朝になる直前の白んだ時間帯だ。この色は、オープニングからよく使われる。
そして、フレンズのラストでは、太陽が昇るような赤いライトで、青春の想いを見せてくれる。
「for you...」は、「今様の高橋真梨子」の歌唱なのかもしれない。歌詞のト書きの部分が少し早いかなと思う。でも、こちらもサビの高音部分の声量とぶつける想いの表現は、大変僭越ながら、ここ10年の中でも、かなり良いできであると思う。
「The Road」の大団円。背景斜めから、白のライトで照らされる真梨子さんは、明日への希望とともに素の廣瀬まり子さんに戻っていく姿である。
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定番曲を押し付けず、変にアレンジせず、真正面からとりあげ、コンサート全体の抑揚をつけて心象風景を表現していく。正直なところ、過去のすべてのツアーのあのシーンと思いだせるものがあるかもしれない。
しかし、2年の時を経て、熱い赤い高橋真梨子の世界にまた邂逅できるコンサートなのである。
もちろん、素晴らしさへの賞賛は、時として寂しさや、心の中の埋められない部分をも気付かせてしまう。それは、ひとつの時代が終わろうとしている瞬間であり、まさにLast Date の始まりだからなのである。
(2022/01/27記載 1/28一部改訂)