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MUSEの誘い (いざない)②
2011/6/12川口リリアメインホール
(C) THE MUSIX
Concert Singer
あまりにも色々なことを受信した私は、前回のレポートであふれ出てくる言葉をそのまま書き記していた。そのため大切なことを書き込んでいなかったことに気づいた。オリジナルの30アルバムの鑑賞をレポートして別途FINDERのコーナーにまとめてある。その中でよく、3-5-7-9の秘密などと言う言葉を使って、アルバムのMAINの曲、特徴的な曲の位置があるということを述べてきた。
コンサートのセットリスト作りは、実はアナログ的な手作業の世界だと思う。
このツアーのセットリストは実によく出来ている。
「はがゆい唇」で始まり、「陽かげりの街」につながる3曲。青空から夕陽のSOIREEへとSEENが転換する。2曲目から登場するバックのあのメロンの表面状のイメージ。私は前回地球であり、新宿西口の交差点であると表現した。
ここでさらに追加する。あれは歌詞どおり「都会の大きな鳥かご」である。飛び立つフェニックスも登場する。そして「Frustration」の伏線になっている。
真梨子さんはもともと、新宿の東京厚生年金会館の近隣にずっと住んでいた。
外苑東通りも何度も通ったはずだ。
「Hold me,Rain~雨に抱かれて」は、今回のMain曲のひとつで、香港でのMainの位置にある.「無伴奏」と対になっている曲。だからこの位置でよい。
「恋ことば」。そうなのだ。この曲を初めて耳にしたのは、お母様がなくなられて最初のコンサートの日本武道館でのことであった。「桜降るビル街」は、赤坂見附、四谷、新宿御苑という青山のビクターからの帰り道を想像させ、新宿をイメージさせている。そしてこの曲くらい、ヘンリー広瀬さんへの感謝の気持ちを表した曲はない。つまり「ありがとう」の伏線の曲であり、「無伴奏」の伏線でもある。
さて「FRUSTRATION」は、そのまま感じ取ればよい。
真梨子さんは、そういう「都会の鳥かご」の中から、全国各地の会場へ出かけていく。レコードや、CD、ダウンロードの売り上げでHIT曲と判断されるのも音楽業界。売れる曲はよい曲、売れる曲を歌っている歌手は素晴らしい歌手という尺度。
意識するしないに関わらずそれは歌手としてのある意味宿命的な、まさに「体が監視されている」世界である。もちろん、どんなによい作品でも、音楽活動が出来ない経営状況では何も始まらない。欲求不満もたまるのがむしろ自然。
真梨子さんは、そういうMediaのData Boxの世界に対して、多くのHIT曲を生みながら、一方で本来のConcert Singerという独自のスタンスで活動し多くの人に受け入れられてきたSingerである。
だから、私は、MARIKO!!! と声をかけて、表記したいのだ。
「ごめんね」は、1996年のリリース。香港ツアーの前年の大HIT曲。
「グランパ」は、今のコンサートの総立ちを演出した曲。
「for you・・・」は、実は当時5万枚の売り上げで終わったシングル。
しかしConcert Singerとしての高橋真梨子を創ってきた曲。
何よりも、大津あきら氏はそういうSituationを表現したのではないのに、なぜか広瀬さんとの長い音楽活動そして傍にいてくれた日々をオーバーラップさせる曲になっている。
このことから、Concert Singerとしての「感謝」にふさわしい曲である。
今回はLASTに置くべきなのであろうと考えた。
そしてラストの真梨子さんの衣装とヘンリーさんのジャケット。
オレンジ色が印象的。
「ありがとう」の作曲者で「オレンヂ」の茂村泰彦さんへのお洒落なメッセージであるととらえたが、偶然とは思えない。
以上簡単にまとめ、川口リリアのコンサートレポートとしたい。
(2011/6/15 *2020/12/07再編集)
はがゆい唇
そっとLovin' you
陽かげりの街
Hold me.Rain
目を見て語れ恋人たちよ
Imagine
明日に架ける橋
恋ことば
ジョニイへの伝言
五番街のマリーへ
桃色吐息
LIFE
HBP
Frustration
Painter
Fleiz
ありがとう
無伴奏
THE ROAD
ごめんね
グランパ
for you...