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 It’s THE SHOW TIME ...

2003.06.08川口リリア

Flashdance(1983Paramount Pictures Corporation)
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(C)THE MUSIX
THE CONCERT

梨子さん、ヘンリーバンドの皆さん、そして音響照明はじめスタッフの皆さん、素敵なコンサートを
ありがとうございました。素晴しいステージでした・・・・・・・・・・・・・・・・


83年にフラッシュダンスという映画がヒットしました。
鉄工所で働く女性。オーディションに応募しても名門校出身でもないしレッスンをまともに受けたことがない。でも抜群のセンスがある。恋愛を織り交ぜながら一流のダンサーとが夢見て強く生きていく映画でした。主題歌も挿入歌もヒットしました。
その中のワンシーン。小さな町のステージでもそこに生きがいを見出し誇りを持っている先輩ダンサーが、主人公と恋や子供の話の苦労話をしているとき、開演のベルが鳴るのです。
そのダンサーは、涙でぬれる瞳をぬぐいもせず、ふと気を取り直して笑顔でこういうのです。
「It’s THE SHOW TIME..」

2003/6/8 川口リリア

いつもとはその暗転のスピードが早く、突然のナレーションが場内に響きます。あれは、シェークスピアの劇場舞台のせりふのToneに似ています。
ラスベガスやニューヨークのSHOWのオープニングとはちょっと違う抑揚なのです。

「人と出逢い、愛し合い、時としてさびしい別れがあって、でも明るく生きていく人を描く」まるで「劇中劇」のようなSTAGEを演出するのが「高橋真梨子」であり「mariko-t」というアーティストでした。

今回のステージは、Triangleで伏線をまずはりますね。しかし突然STAGEは、昔の思い出のシーンをスチール写真にして描いてくれます。これはBOXであり、その主役は「髙橋真梨子」なのです。この曲の流れと構成は次々とめくるめく瞬間を描く「瞬間愛の連鎖」なのです。

また見方を変えれば、地図帳でしょうか。



どこにいこうか心を癒す土地に生きたい、出直したい、そんな想いを行き先別に1ページずつ脳裏にめぐらせていると、『私は』いつの間にか、ニューオリンズの駅についていました。
街角で路上でいたるところからリズムが溢れ、ドラム缶ですら楽器になってしまう。心躍らせるリズムに
触れているとなんととってもSEXYな「MARIKO」が登場します。
marikoさんはラテンのリズムに身を任せて踊るのです。こんなに女性の曲線美を見せて踊ったのは初めてですね。情熱のダンサーが描いたSTAGEは、笑顔と拍手で全員がひとつの呼応を見せます。

そしてなんといっても、「貴方がいる」では、前半の髙橋真梨子と後半のMARIKOのリズムが溶け合って新しい髙橋真梨子としてHARMONYを彩るのです。

「旅立ちの汽車」が来る駅は、私たち一人ひとりがありふれた日常の中に、どれだけ小さな幸せを見つけられるか、そんな新しい世界へ旅立つための駅なのです。
旅で癒されても、実は変えようのない自分自身の生き方、不器用だけど納得してしまう自分のやり方、こだわり、こんなmethodがある。だから人は幸せになれるのだと。


小さなSTAGEかも知れない。われわれがダンサーとなって自分の人生を演じる。
髙橋真梨子という劇場舞台の「主人公」は、歌という素晴らしい表現力で、こんなことを描き続けてくれたのです。

そういえば、真梨子さんがバーミューダで挙式をあげてから、

ちょうど10年でしたね。
 

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