Copyright ( C ) MDF 2007-2025 All Rights Reserved
優美彩唱
2007.7.1 よこすか芸術劇場
2007/7/1
この優の色はいわゆるマジェンダ色である。
deep pinkに近い。
この色が目についたのは、オープニングであるが、とくに後2つあった。
Painterの歌詞のところで、「キャンバス」という文字がマジェンダ系列の色になる。
そして、アンコール前のエンディングの「for you...」の、CrimsonとREDの中間のような
舞台照明が、確か天空のブルーに変わる瞬間、色の残像でマジェンダ色に一瞬彩られる。
もちろん、皆さんいろいろと鑑賞されているので、あくまでも私の感覚である。
このコンサートの骨格は、「Painter」である。
もう私が何度も書いてきたことだが、愛を描き、生き様を描く画家
それは、私たち自身に他ならない。
もちろん、今回はそこまで、深いモチーフがあると言うより、「色」をテーマにしたことによる選曲であろう。しかし、ぴったりである。そして、その隠しテーマに「水」がある。オープニングと2曲目の合致は偶然なのか・・・そして、「そばにきて」の歌われる位置。それ以上にコンサートのモチーフが似ていることが嬉しい。
今年のコンサートのイメージを予想する段階でも、
またもともとのコンサートのコンセプトの考察でも、
私は「水」をなぜか思い浮かべている。
「遥かな人へ」の雪山のモチーフもある。
時間をかけて、水滴はいつしか海へたどりつく。
意図したものか、偶然か。偶然のような必然的なモチーフが感じられる。
よこすかは、海風が似合う。
小さなアメリカ人の女の子が、大きな声で英語を話している。大型犬を美人な金髪女性がつれて歩いている。映画で見たような、BMWのスクールバスが走っている。
海上自衛隊の白い制服。セントルイスかと思わせる、黒人のリズム。
よこすかは、あのウィルシャーではないかと思った。
そして、「ごめんね」「 for you・・・ 」の天球に輝く電飾は、申し訳ないが私の表紙のモチーフそのものである。ただただ見入ってしまう照明である。
アンコールのゴージャスなゴールドとブルー。
どちらかというと、歌謡曲の有名作曲家が創った「とまどい小夜曲」を私は歌謡曲っぽいという理由で、真梨子さんのバラードのセンターにはおいていなかった。
しかし、こんなにゆとりのある真梨子さんの歌唱はとても素敵である。
そして・・・・前回にも述べたとおり、グレーや、モノトーンも色なのである。曲順もほぼ固まり、このまま順調に進むであろう。
7/1の新聞の特集欄で、阿久悠氏が、ヒット曲「五番街のマリーへ」を回顧されていた。真梨子さんはこのコメントで、「優しく大切に歌って生きたい曲」と応えている。
日本語の歌詞を大切にしていきたい・・・・「ひとりあるき」のコメントでもある。
まさに、優美彩唱の原点である。
ステージ全体をじっくりと眺めて、真梨子さんの笑顔を見たい、そういうコンサートである。