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杜の街

2007.10.06 宮城県民会館

もとより私はあまり遠征というのをしないファンである。

連休すら取りづらい状況の中ではゆっくりと出かけるということがなかなかできない。であればこそ、ひとつの何かの区切りとしてコンサートを位置づけるということをずっとしてきたのである。

真梨子さんに逢うために

こんな無様な生き方では逢いたくない・・・というような感覚である。一方、まとめて休めるなら、行ってみたい神話のふるさとや海外というのも選択肢になってしまう。それは、コンサートに行かなくても、自室での音響環境がかなり高音質であるということもたしかに影響しているからではある。


新宿の東京厚生年金会館が真梨子さんのホームグラウンドであった頃、秋の気候と新宿の夜景そしてすっかり歌いこんだツアーの完成度の変化に十分な満足感があった。
つまり、私はある程度の期間をあけてコンサートに行くタイプのファンなのだと思う。

ということで、私にとって横浜も「よこすか」も遠征である。
そんな私が、ご縁があって、仙台で真梨子さんを観ることになる。
面倒な私用を済ませ、いつもの通り、博物館と大学探訪をした。
夕刻、街路樹沿いに涼しい風が吹き始めた。

地下鉄の構内で、ミニコンサートが行われていた。
その空気と街の色合いに、北の国のどこかで見た街の温度を感じた。

その古びたホールの中で、実はあることと葛藤していた。
それは、コンサートの中から「何かを探そう」という行為であった。
客観的に観すぎていた。
そこまでして見なくてもいいのに。

そして、帰路。
コンサートの余韻と真梨子さんと過ごした時間がなくなる一抹の寂しさ、そしてまたコンサートの感動から何か言葉を見つけようとする葛藤が繰り返してくる。

 

♪路上の隅には アンティークの店
  街路樹の傍で 楽器を奏でている

 恋をなくした人 恋をみつけた人が通る
  だれもが惜しみない 拍手をおくる街角



杜の街 仙台で見つめた 「my life 」であった。

優美彩唱 2007
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(c)日本旅行
バイオリン
(C)WIX.com

本当に当時は休めなくて、ほんのちょっとしたことも新鮮であった。午前に東北大学を訪れ総合博物館を探訪。そして城址からホールへ向かったのであった。その数年後に何が起こるかも知らずに、杜の都はエメラルドグリーンの街が、秋を迎えていた。

2009年のコンサートタイトル NoReason

まさに、♪my life の歌詞にあるように

理屈など考えず あなたを愛したい

というものである。

​この日の真梨子さんは、そんな思いを起こさせるシーンの連続であったのを今も覚えている。2022.02.23記載

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