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PURE 水の音色
2008/7/20東京国際フォーラム
私が表現しようと思ったもうひとつの感想がある。
前回のよこすか芸術劇場のレポートでも述べたが、my little song の間奏である。CD録音とコンサートの演奏ではもちろん異なる。まして、小雪さんのCFのBGMとして使われている曲だ。
夏バージョンのSK-ⅡのCFには、ドキッとする。
浴衣姿の小雪さんの美貌はもちろんだが、そのPUREな素肌というコンセプトにカメラ目線になる憂いのある、あの微笑には、ドキッとさせられる。
そのテーマはPUREである。コンサートでは、宮原恵太さんのピアノがリードするが、宮原さんのピアノは間奏で軽やかなスィングするリズムになる。ここがCDとはまるっきり異なる。その音色は、まるで水の響きに似ている。
私の音楽館には、環境音楽のCDがある。CDを再生すると、部屋の空気が浄化される。まるで自然の中にたたずんでいるかのような感覚になる。
代表的なCDは、1993年神山純一氏が制作した「水の音楽」「氷の音楽」である。
(VICG5297/VICG5298ビクターエンタテインメント株式会社 1993/6/23)
自然界の水の音をサンプリングし、様々な音色の響きで音階を創り曲を構成していく。当時、NHKの特集番組のBGMでも使われているし、旅番組や紀行でよく流れるので、耳にしたことがある方も多いと思う。
今回の間奏は、この水の音の音色に似ているのだ。ピアノの音色だが、水の響き、氷の響きのような、PUREな音に聞こえてきた。
そして、その瞬間私はあるモノクロ写真を思い出した。
1987年のBLUESetteコンサートのとき、東京労音が配布したコンサートのリーフレット掲載の写真である。
その鋭い視線にドキッとする。
もし見つめられたら、その美しさに動くことができなくなるであろう。
今回の小雪さんのあの微笑のように、
この写真の真梨子さんに見つめられたら、私はその場を動けない。話もできないくらい緊張する。
真梨子さん、素敵です、美人です。
偶然とはどこまでも、おかしい出逢いを作る。私は、どこまでこういう経験をしていくのか。もし、この文を真梨子さんがご高覧されていたら不思議に思われていると思う。
実は、神山純一氏は、真梨子さんの若かりし日、伊藤強先生、ヘンリー広瀬さん、鈴木キサブローさんと同じくらい、音楽活動の相談相手のひとりであったという記事を、つい2週間前に入手した資料で読んだからである。
もしかしたら、そんな「偶然の必然」により、宮原さんのそのPUREな音色の素晴らしさが水の響きに聞こえたのかも知れない。
(2008.07.22記載)