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WOWOWからのメッセージ

2023.01.02 ON AIR

その演出は、ヘンリーさんも真梨子さんも、そして園田さんも許可しているはずだ。

今回の演出の意味を少し考察してみたい。

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(C)WOWOW 2023.01.02

さすがは、衛星放送として開局直後から真梨子さんのコンサートを放送してきたWOWOWである。そして、いつものPacificビデオさんの撮影だ。ぜひ観てほしい。パッケージ版とは異なるはずだから。

今年の放送は今までと明らかに異なる。それは、ステージ全体を大きくとらえるカメラワークが多かったことだ。2階席にも3か所カメラが設置されていた。

どうしても、前方のオーケストラピット席から真梨子さんを撮ると、下からのアングルばかりとなる。しかし、今回は、いつにもましてバンドメンバーの演奏がわかるCCDカメラをたくさん用意し、サイドからの横顔を含めて存分に見せてくれている。

これにより、ポイントとなるステージ全体の演出を体感できた。いわゆるファンが見たい目線での撮影である。まず感謝したい。

特に好きなのは、宮原さんの手元を撮るカメラが真梨子さんの歌って揺れる背中を映し出しているアングルだ。そしてさらに、♪海色の風で、青緑の光のグラテーションが雲のように層になっていくシーンである。これらは、今年のコンサートの感想で触れている箇所でもある。

今までもコンサートの曲間に、真梨子さんのインタビューやメンバーのインタビューを挟み込むことはあった。

それが少し変わったのが、2019年のMariCoversの放送からであった。

というのも、ステージそのものを外連味なくダイレクトに放送していたのが、♪訪れ のシーンで、画面上に小雪を舞わせたのだ。

明らかに、これは放送時の演出である。

そして、それは2019年当時のMDF音楽館のレポートで記載した、「♪訪れ の編曲が、そのシャンソン風ヨーロッパコンテンポラリー風の編曲であり、グルノーブルやサンモリッツの雪の街をイメージさせている。」というコメントを、そのまま具現化してくれたかのような演出だったのである。今年も似ている。

今回は、お気づきの通り、まさに前半ラストのTHE LIVEである3曲に、カメラワーク以上の素晴らしい演出が見られた。

♪OLD TIME JAZZ のセピアカラー

♪Unforgettable   のライトブルー

♪君と生きたい  でリアルなカラー

そして、お父様との非公開の写真も映しながら、時が移ろう♪とまどいセレナーデ を流して、さらに♪for you の歌唱シーンを連続させて、TheThe Road の伏線をはり、第2部へと続けた。

そして、

♪やさしい夢 の赤い真梨子さんが登場してくるのである。

もちろん、これは意図的な演出である。

セピアカラーがポイントだ。

それは、2021年放送の THE FIRST からつながるからだ。

 

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まぁ、オープニングからフェニックスを飛ばしてスタ―トさせるのだから、あの高橋真梨子か帰ってきたというイメージである。

それが、第2部の赤く燃える真梨子さんなのである。

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この11/9*10の公演では、9日はあっさりと唄っていたのを思い出す。そして、♪桃色吐息 が可愛い歌唱と記載している。

♪桃色吐息 は、コーラス部分があるため音源にかぶせてメインボーカルを流している。このため、音がややこもっている。そのため、控えめな音量で、倍音を響かせるのではなく、軽めに唄っているのだ。

だから、高音部分で可愛く聞こえてくる。

正直なところ、11/9はややブレスの乱れもあるし、いい意味で枯れていた日である。また、♪ごめんね の2コーラス目の入りのドラムスが控えめで、ヴォーカルを自然にしていく。宮原さんのピアノとの呼応もよい。

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そのような微細なところをストレートに放映しているのに、あえての前述の演出なのである。

2023年の活動については、揺れ動いている真梨子さんのコメント。

これが、50周年企画の流れなのか、

WOWOWとしても、まだまだステージに立ってほしいという希望的な演出意図なのか。

(C)WOWOW 2023.01.02

 

♪for you...の歌唱は、ずいぶんと書いてきたように、過去の歌唱をつなげたシーンよりも素晴らしく、今がBESTと思える「さび」であり、ロングトーンである。苦しそうに、声が少し裏返ってしまう2008-2009年当時の歌唱とは明らかに異なる。まだまだいける。

 

​そして、何よりも、この日のすべてのシーンが終わった、♪別れの朝 の歌唱が一番安定していて響く歌唱であったことも否めない。

「高橋真梨子」はどこに行くのだろうか?

でも、まり子さんのそばには

アーティスト高橋真梨子が必ずいるはずである..........................

​そんな2023秋を期待したい。

​(20230104記載)

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(C)VictorEntertaiment
2023.03.08リリース
(C)WOWOW 2021.01.02
​撮影 田中聖太郎氏
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