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どこかで見た心象風景
20241026 名古屋国際会議場センチュリーホール
1-11列-49番
真梨子さんは、歌唱の中で心象風景を描いてきた。それは、恋愛のシーンと言ってよい。
「Heart Breaker」から「無伴奏」そして「フレンズ」に至る、このコンサートのメインのまとまりは格別だ。そして、このコンサートの凄みは、「for you...」が脇役に回っているところである。
海外公演やあのツアーの名曲シーンの数々の照明が、うまく使われている。
今日一番響いたのは、「雲母の波」のライト。
左下から、真梨子さんを照らして、何本ものスポットがか、放射線状に広がって動いていく。
あのライティングは、「海色の風」であり「約束」で使われたものだ。
とくに、ピアノの旋律のみの「雲母の波」と、波りうねりをダイナミックに表現しストリングス仕様にした「海色の風」の間奏部分が、まるで対比されるかのように、真梨子さんを照らしていく。
その真梨子さんの輪郭は、あえて表現すればコバルトシルバー色に輝いている。
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第2部の真梨子さんの衣装。スポーツ紙で掲載されていたので転載させていただくが、黒と白の衣装である。ステージ後方には、ピアノの鍵盤が、ト音記号の如く吊り下げられて表れている。
しかし、これは同時に、「無伴奏」でも出てくる街角の交差点ではないだろうか。
「トラフィック」という曲もある。
常に、「街角」と「雨」は、様々な生きざまを描いてきた。
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まり子さんはとても元気だった。
数年前からそうであるように、第1部と第2部では力の入れ方やバランスを工夫している。
特に、今日のオープニングは、ホールの残響音が強く出ていたため、ニューヨークLIVE曲3曲のパートで、調整していた。
特に素敵なのが、万照さんだ。
OLD TIME JAZZでの,間奏のアレンジはいつも各会場ごとに若干異なる。真梨子さんもその変化を楽しんでいるように思う。
しかし、万照さんの演奏が出しゃばりすぎない。
微妙な感覚のやり取りが、LIVEを成立させている。
2024-25 EPILOGUE
(C)Wix.com
(C)日刊スポーツ20241013掲載
(コンサート会場では、特別真梨子さんのインタビュー記事掲載、
写真付きの特別版を入手可能です。)
全力での歌唱。
ピッチもブレスも乱れず、「Heart Breaker 」を赤い熱い真梨子さんが歌唱した後、力の抜けた感じで、モノトーンの「無伴奏」に入っていく。そして、エンディングのワンフレーズを謳い切った後の、ほんのわずかな間の空気感の中で、「フレンズ」のイントロのピアノメロディが奏でられる。
聴きたい曲をじっくり聴かせてくれる天空の異空間。
そして、
our Daysツアーでは、ラストに幕が下りていくその光の中に真梨子さんが消えていった。
EPILOGUEでの「ランナー」。
舞台後方からまばゆいくらいの白色光線が、真梨子さんと舞台全体を輝かせて、大団円を迎える。
こんな、ラストのコンサートツアーで「復活」の輝きを見せるのも、とても素敵な演出だ。
そのような共有時間を求めて、11月のフェスティバルホールへと向かいたい。
(2024.10.27記載)