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MELLOWLIPSコンサートのパンフレット掲載のページ
当日のパンフレット 下は裏面
VTM-2 VBM2
1983年3月31日-4月1日
あの東京音楽祭世界大会の日本武道館のステージから1年後、ソロになって5年目に入るコンサートを開いた。ホームグラウンドの新宿の東京厚生年金会館である。
真梨子さんといえば、白というイメージ
は、この衣装から受ける印象が鮮明だからだ。そして、東京音楽祭のオープニングも衣装は白である。
別掲の通り、コンサートのLIVE盤は実はカセットテープである。当時は、カセットテープがまだまだ重要なエアチェックのアイテムであった。
34歳の真梨子さんの歌う「裏窓」は、博多時代のクラブシンガーとして、そして上京して歌謡曲とは一線を画すサウンドのヴォーカルとして、ある意味違う道を歩いてきた姿を、そしてソロになって模索し様々な思いを巡らせ彷徨してきた姿をも、少し垣間見させる歌唱である。
ただ、このコンサートは全体的に曲のテンポが速い。また、今のようなステージの演出や印象的な照明はない。いわば、古き良き東京労音や民音のフォークソングシンガーのコンサートのテイストが出ている。
大手プロダクションの歌謡曲に対して、少し煙たがられるようなジーパンと長髪。そしてニューミュージックが台頭してきた時代。ようやく、高橋真梨子というジャンルが生まれ育ってきた1983年である。
だから、節制している2020年では考えられない煙草やお酒が登場しても、「for you...」の歌詞そのものが、ある意味ストレートに飾ることなく、ステージ上の世界にそのまま表現されているのである。
このコンサートは「AFTER HOURS」のコンセプトである。このタキシードにネクタイ。襟を正した真梨子さんがとにかくかっこいい。アルバムジャケットとは別アングルの真梨子さんが凛々しくてとても好きである。
(2020/07/28記載)