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AFTER HOURS   1982

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VictorEntettainent プロモーション盤

アルバムDear の結末は、永続的な赤い愛ではない。すでに、失恋相手を許している自分がそこにいる。
AFTER HOURSとは、何に対しての時間帯なのであろうか。
知り合って、どこかに初めて出かけるワクワクとしたデート。
夏空駆けて愉しんだ思い出。しばらく逢えないと寂しく体を震わせた終電車のベル。
また来週って言ったのに電話に出ない恋人。
携帯はもちろん、留守番電話なんて当時は存在しない。
駅の改札で待っていた彼女。

愛し合った後の時間。
そんな純な恋愛の後に待っている、ふと自分に問いかける客観的な瞬間。
そのうちに秋になり、涼しい風が吹いてきた・・・・
あれだけ学生運動に、集会に出ていたのに就職だといって、髪を切ってきた彼。そんな名曲もあった。

 

午前3時に、LPレコードを聴いている人はまれかもしれない。
しかし、そんな恋愛の終わりをふと頭の中をよぎらせる回想の恋愛がAFTER HOURSである。
名曲中の名曲「涙もろいペギー」
例によって3曲目の「ジャズシンガー」
後年真梨子さんがインタビューで応えていた、
歌っていて涙がでてきてしまうので、コンサートのセツトリストからはずしてもらったという名曲「女友達」。

TVドラマ「花ホテル」の主題歌として使われた「Come back to me」
そして、7曲目の「DJがいつもかけるうた」
今も、輝いている「OLD TIME JAZZ」
ゆったりとした時間が流れる「二人でスローダンス」
本当に名曲中の名曲が並んでいる。

夜明けから、赤い恋愛、そして失恋相手を許した心の時間
LOVENDOW から始まるそんな、恋愛3部作が見事に完結している作品である。
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1982年伊藤強先生との対談より転載 

「AFTER HOURS」について、真梨子さんはこう語っていた。
「ひと昔前の私の雰囲気を、メロディーやサウンドではなく、言葉で出してみよう、ということをヘンリーとしゃべったのね。それと、歌のテーマは、恋愛論ばかりではなく、もっとほかのこともさがせるだろう、とうことも。そしてトータルなイメージをはじめから作っていくのではなくて、ひとつの歌から、そのつぎの歌ができていくというやりかたをやってみた。
たとえば『涙もろいペギー』という歌があって、つぎに『女友達』ができてくる。最初のほうは、ペギーが歌われているのだけれど、あとのほうの歌では、ペギー自身がうたっている感じ。だから、出来上がってみたら、それなりに統一感みたいなのがあって、ヨカッタジャナイということになったのね。それと、バックの音は、同時録音したケースが多いの。微妙に乗りが違うのよね。」

(MDF音楽館2007 掲載記事再編集 2020/07/25)

ORIGINAL ALBUM

1.Lovesick Highway

2.涙もろいペギー

3.Jazz Singer

4.女友達

5.come back to me~

 フラワーホテルの女客

6.この気分が好きよ

7.DJがいつもかけるうた

8.OLD TIME JAZZ

9.二人でスローダンス

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