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Stage Singer

2017/11/26 東京国際フォーラム

私のコレクションの中のお気に入りの雑誌記事を紹介しよう。

アルバムLovendowコンサートの1982年の記事である。固くるしい音楽評論ではなく、真梨子さんへのインタビュー記事になっている。

そもそも「Lovendow」という語は、日本語で花のラベンダーをすぐ想像するが、「Lovender」という綴りではなく、ある意味造語で、「愛を与える」という意味にとれる。

ただ、真梨子さんのジャケット写真のドレスがラベンター色に似ているので、花言葉「沈黙」「清潔」というイメージ、清楚さを感じさせる。

このインタビューの中で、当時も詩を書いたりしていたことに触れて、「いきなり譜面に書くというより、当時のヘンリーバンドのメンバーといろいろと話し合ったりするので無器用かなぁ、無器用といえぱ、私の歌を聴く人が、高橋真梨子はバラードシンガーであると思っている人が意外に多いと思うけど、コンサートの第2部で、ラテンなどのアップテンポの曲もあって驚いたと思う。どちらかといえばロックは苦手で、ラテンは体にリズムが合っている。・・・・そして、これをやると危険かなということは、ステージでは避けてLPではどんどんやってみている。LPはいさぎよく取り直しもきくし。カプリシャスの時は、みんながそれぞれ楽器を演奏して、自分は歌に集中すれば良かったけど、一人になって、ちょっとした仕草や言葉にも注目されるし...........................」という話が展開されている。

今では、第2部でラテンというのも不思議ではないが、ジョニイやマリーのイメージで訪れた36年前は、とても斬新なコンサートであった。

テレビよりもアルバム、アルバムよりもステージ。

これが、真梨子さん32歳の心意気であった。

ようやくソロ活動にも慣れてきて、今の真梨子さんの原型を模索しながら、アルバム「DEAR」で昇華させる前段階に至ったということだろう。ブランコに乗っている真梨子さんも、若々しくてとってもカッコいい。

そして、いつしか真梨子さんは、そのステージで

シルエットの中、間奏の中でも、その曲の空気感を、その曲の世界を表現するようになった。

​そして、「高橋真梨子を構成する一員」という表現が、ご本人の言葉で生まれてくるようになる。

(c)1982/03新譜ジャーナル

2015年8月28日

既述の通り、ビクターの企画でコンサート後の写真撮影の機会に偶然にも恵まれた。

それは、「魂の邂逅」であり、「出逢いの化学反応」という言葉で私は感想を述べている。

そして、本日初めて公開する写真が左下の写真である。

体力を削って歌っている真梨子さんだから、2016年以降この企画はなくなったので、おそらくとても貴重なサインだと思う。

その時の真梨子さんの温かい対応の一つが、実はこのサインである。当日はサインなどしてもらえまいと思っていたので、その展開に驚き感謝した。

私は数多くのサインを持っている。

もちろん本人直筆の「eternally」のコンサートパンフのサイン。WOWOWの企画のシングルCDへのサインそして、ここでは言えないが、グランパで10名ほどが立ち上がった当時のある貴重なものへのサイン。

このサインは、コンサートパンフへ直接目の前で書いていただいたものである。その時の、マイクを通さない真梨子さんの地声。これが、なんと倍音なのである。詳述した通り、多くのコンサートスタッフが行きかうバックステージ

の雰囲気の違和感。まさに高橋真梨子の一員として、ステージでずっと歌い続けてくれたことがあればこその、高橋真梨子を演じる「まり子さん」が対応してくれた貴重なサインである。

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「裏窓」が収録されているアルバム「AFTER HOURS」

深夜3時に、LPレコードから、そしてラジオから少し粋なJAZZのメロディが流れてくる。

当然、恋人同士なら体で確かめ合った後だ。

でも、心がいつか離れていくのを感じながら、その思いを確かめることは、切なくむなしい感覚であろう。

「黄昏人」もそうである。

こういう sensitive な時間の流れ これがAFTER HOURSである。

​しかも、聞きなれないセクシーな歌詞をサラッと表現し、そしてシルエットで情景を描いていくことができるsingerは、真梨子さんしかいない。

 

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2018年は、オリジナルアルバムをリリースする。

どんな世界が待っているのか。

ただ、人間愛や優等生の歌詞は

真梨子さんに似合わないと思う。

赤く燃えるバラードを聴きたい

そんなリクエストで、今年のコンサートレポートをまとめてみた。

​(2017/12/03 記述)

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