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ClaChic 収録曲について

2015/04/14

 

その曲目リストを見た瞬間、今までバラードシンガーであった高橋真梨子というアーティストはどこへ行ってしまうのだろうかとびっくりした。

 

しかし、よーくそのリストを見ていくと、さすがは真梨子さんだなぁと気付いたのである。

かつて、「紗」や「No Reason」で、数多くの名曲をカバーしてきたがそれは、320曲にも及ぶオリジナルソングの完成度が高いからこそなせる、SINGER の「よい曲を大切にしたい」というメッセージでもあった。しかし、収録曲になると、たとえば「No Reason」は、前年の紅白歌合戦の話題の出演者の曲であったりと、どうしても販売面でのアピールが含まれていた。後年、カーペンターズの曲をメインにしたカバーをリリースしたころには、そのストレスも解消される。カバー曲は、その歌手のオリジナル曲を好きなファンには、ある意味複雑な面持ちもあるであろう。なぜなら、演歌歌手の方が、「for you...」を歌っているを聞くと、不思議な感覚になるのだから。

 

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以下に述べるのは、すべて推測である。

 

今回のアルバム収録曲 

それは大きく言って、1972年での括り である。

 

1972年

それは、真梨子さんにとっての大きな決断の年。

音楽界は、カーペンターズの「YESTERDAY ONCE MORE 」の大大HIT で、洋楽ブーム。真梨子さんが語るように、カレン・カーペンターさんは真梨子さんが尊敬する歌手の一人でもある。

日本では、よしだたくろうさんが、「結婚しようよ」「旅の宿」を連続HITさせた年である。「瀬戸の花嫁」、そして、ちあきなおみさんの「喝采」である。

今回収録されている「黄昏のビギン」を、ちあきなおみさんはカバーとして熱唱されている。

新人歌手では、平浩二さんの「バスストップ」、当時の歌謡曲のなかでは、とてもおしゃれな欧米風の情景が浮かんでくる。のちに、ジョニイに伝言を残したヒロインが使っていたBUS STOP のような気持ちすらしてくる。

 

若かりし頃、上大崎の渡辺プロダクションの寮にいた真梨子さん。

ザ・ピーナッツさんは、スーパースターでありながらとても優しい対応で真梨子さんの尊敬する歌手になる。

日曜日夕方といえば、「シャボン玉ホリデー」

長く親しまれたこの番組は、1972年10月で放送を終了している。

 

永六輔さん作詞、中村八大さん作曲の「黄昏のビギン」なら、「遠くへ行きたい」も、このゴールデンコンビの作品。阿久悠さん、都倉俊一さんのコンビのごとくである。

そして、1973年3月「ジョニイへの伝言」がリリース。

博多から、「まぁ1年だけなら・・・」という口約束で出てきたSINGER は

大HITのおかげで、家には帰れなくなってしまったのである。

そして、われわれファンは、今も真梨子さんを応援し続けているのだ。

 

当時の、日曜日8時のゴールデンタイムといえば、青春ドラマ。

夏木陽介さん、竜雷太さん、村野武範さん、森田健作さん、津坂匡章(秋野大作) さんの後を受けて登場したのが、1973年中村雅俊さんである。

その翌年1974年に「ふれあい」でレコードデビューしている。

 

では1975年は何か?

「はぐれ刑事」(平 幹二郎さん主演 はぐれでか)のオンエアーの年であり、その主題歌が「陽かげりの街」である。その年の名曲が2曲収録されている。もう私の頭の中では、真梨子さんが声を張り上げ、そして低音で何か諭すような「酒と泪と男と女」が、流れてきている。

 

来生たかおさんは、真梨子さんに「デイブレイク」を提供しているし、当時の来生えつこさん作詞・来生たかお作曲さんは、HIT メーカーでもある。

(C)ビクターエンタテインメント

/THE MUSIX

期間限定盤【CD+DVD】

VIZL-831 ¥3,780(税込) 全11曲+ボーナストラック3曲+映像2曲

2015年5月27日リリース  収録曲 オリジナル曲 

1.酒と泪と男と女   (1975 河島 英五 さん)

2.雨に咲く花              (1960  井上 ひろし さん)

3.旅の宿         (1972 よしだたくろう さん)

4.夢の途中                 (1981  来生たかお さん)

5.想い出まくら            (1975  小坂恭子 さん)

6.バスストップ             (1972   平 浩二 さん)

7.黄昏のビギン          (1959   水原 弘 さん)

8.遠くへ行きたい     ( 1962 ジェリー藤尾 さん)

9.明日になれば         (1965   ザ・ピーナッツ さん)

10.ふれあい                (1974    中村 雅俊 さん)

11.川は流れる            (1961   仲宗根 美樹 さん)

 

【Bonus Track】

12.家へ帰ろう[with 火野正平さん](セルフカバー)

13.Would I love you     (1951 Doris Dayさん)

14.Pocketful of Rainbows    (1960 ELVIS PRESLEYさん)

 

【期間限定盤DVD】
 1.陽かげりの街
 2.far away
 Live from Christmas Dinner & Concert 2014 @ホテルニューオータニ東京 

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで、今回の収録曲は その背景に、真梨子さんが東京に出てこようと決断した当時から、そしてスターの階段を上り始め、そして博多には戻れなくなった当時の、音楽番組花盛りの時代の曲、そして大切にしていきたい曲を収録しているのである。前述のように、この文章で触れているテレビ番組は、なぜか日本テレビ系列の放送である。

今も視聴率の良い放送局であるし、「ごめんね」がHITしたのも日本テレビの番組主題歌からである。

 

おそらく、偶然でありこれは私の推測である。

 

ただこういう見方もできることを知ってほしい。

ジャケットである。

ゴールデンタイムの金色のクレセント三日月 ?

いや、太陽と月であるように見える。

 

ザ・ピーナッツさんは、伊藤日出代さんと伊藤月子さん。

何か、このジャケットを見ていると、大スターの先輩たちへの感謝の気持ちも含まれているように思えてならない。

そして、真梨子さんにとって、太陽と月は、太陽のように明るい笑顔のお母様と音楽への道しるべとなったお父様森岡月夫氏への感謝が込められているのは言うまでもない。

 

リリース前聴いてもいないのに、これだけ述べてしまいました。

楽しみです。

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