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Couplet
1994/10/2東京厚生年金会館
夕暮れにルージュ
Moon Tree
色吐息
そっとLovyn' you
ヒラヒラ淫ら
浪漫詩人
グランパ
ジュン
OLD TIME JAZZ
遥かな人へ
素足のボレロ
泣かせないでよ
陽かげりの街
stop my live
はがゆい唇
Brown Joe
Sincerely
for you...
そして愛は
Cover曲を歌わなくても、そしてまだ1994年でも、こんなに素敵なコンサートのセットリストになる。ワクワクしてくる、そして、ぞくぞくする。
まだ、「グランパ」は立ち上がることなどない時代のバラード。
「ジュン」の港、ハーバーライトそして酒場。
リレハンメル五輪のNHK放送のテーマ曲の2曲で入って、都会のシーンに引きずり込む。それはもオープニングの「夕暮れにルージュ」と対となり、そして見事に「はがゆい唇」とも対になる。
まさに、Coupletである。
情熱的なスカーレットのムービングライトに照らされて、
客席までその光線が届く。
そして歌詞通り「Brown Joe」で幕が下りる。
明転した舞台には、カーネギーのオープニングで着ていた衣装の真梨子さんがいる。まさに、93-94の活動の2年間をまとめ上げるかのように、ラスト3曲で締めくくった。
こんなに明るいバラード「Sincerely」、
バンドメンバーの紹介を終えて、「for you...」のイントロが流れる
「for you...」のこの位置は珍しい。
しかし、楽曲終わりの演奏で真梨子さんがスポットからやや離れて、動かずに立っている、これが原点である。
歌い終えてどうもありがとうと言うと、「そして愛は...」の最初のフレーズが流れてきた。
93-94年の外への音楽活動の拡大と成長。
そして、歌手としての原点であるバラードへの内なる回帰。
そこには、超一流のシンガーでしか感じ得ない、シンガーの孤独も歌われている。
それは恋愛シーンになぞらえているものの、「見果てぬ明日へ」と続く真梨子さん自身の強い思いも感じられるコンサートであった。
(2020/11/30記載)
(C) THE MUSIX
(C) THE MUSIX
残念ながらこのコンサートはオンエアされていない。当時は、WOWOWも1チャンネルであり、その70%が映画の放映であった。残りの30%をスポーツとコンサートイベントで占めていた。既に9月に真梨子さんの枠は放送しているし、放映権や放送枠の契約的にも、1回が限度であったのだと思う。また、翌年からは、5月始まりのツアーに変更されてたということもあるのだろう。
95年は、UNIMATの3年目ということになる。