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Pocketful of Rainbows 色は音色 20150828 相模大野
コンサートホールに入ると、虹色を構成するスポットライトが、回転している。
まるで、大通りから一本入った裏街から眺めているように、そのスポットは夜空を照らしていく。
仏蘭西映画風にアレンジされた「黄昏のビギン」の背景は、まるで花火が夜空に舞い消えていく瞬間のように
控えめに煌めいている。
そして、Pocketful of Rainbows で、真梨子さんを照らしていくSpot は、
ホールの天井に虹色の円を描いているのを今日気付いた。
このホールは、前列にいけばいくほど座席が少なくなり、縦長の台形のような形になっている。
「素足のボレロ」「Painter」で、真梨子さんを照らすライトが、左右の壁面に反射する。
ホール全体が、大きな宇宙になっていく。
ほかのホールでは体感できない色の音色が感じ取れた。
「ブルースを聞かせて」の前にヘンリーさんが、COREなファンに人気がある曲をと紹介された。
coreなファン
そう、この一言が響いてきた。
自分がなぜ真梨子さんを聴くようになったのか。
なぜコンサートに足を運ぶようになったのか。
その理由はさまざまでも、まるで「for you ...」の歌詞のように、
もしも会えずにいたら今のように生きてきたかどうかわからない。
人間社会は怖い。生き残るために、組織を守るために、本意でない仕事をしなければならないこともあった。
しかし、真梨子さんの歌の世界は裏切らない。
その時々に、生きるすべを与えてくれて、明日への希望を見せてくれる。
ささやかな幸せでも、それは本来あるべき生き方であった。
色は音色。
いろいろな生きざまを描きながら、明日への希望が見えてくる。
「高橋真梨子の世界」とはそういうものである。
そして、真梨子さんがステージのそでに戻った後、その瞬間が訪れたのである。
(C) THE MUSIX 2015 ClaChic