Copyright ( C ) MDF 2007-2025 All Rights Reserved
Lady Coast
1992.09.27 東京厚生年金会館
いよいよ本格的なDigital時代、映像配信が衛星放送で始まった。確かに真梨子さんのコンサートはライティングが素晴らしいが、4:3の比率のテレビ画面で見たときにそれがどこまで表現できるのだろうか。
そんな画面作りをベースにした舞台設定でもあった。
それは、ギリシャやローマのコロセウムの大理石の橋をイメージした背景の向こうに、青空や夕陽、都会の喧騒をスクリーンに描いて表現された。
そして、このコンサートのメインは、第3ブロックである。情熱的な熱い愛情表現でぐいぐいと押していく。
オープニングの真梨子さんは、肩幅の広いセーラー服のようなミニドレスである。細くて綺麗な脚がまぶしい。
まだ、イヤーモニターがない時代である。
舞台上のスピーカーの伴奏に合わせて歌う時代だ。
43歳。
声の伸びは抜群。声が年々透き通って、高音部分のクリアーな突き抜け感が凄い。
ヘンリーバンドも、音源をほとんど使わない。まだ、宮原さんも万照さんもいない。少し個性の強いメンバーである。そのメンバーが、見事に真梨子さんを引き立てる。コンサートホールで聴きたい「美しき戯れ」、「陽かげりの街」のカッコよさ、青空の「あなたの空を翔びたい」と対比される陽かげりや夕暮れ。
なんといっても、空から6本の降り注ぐようなスポットライトが、「ジュン」のハーバーライトをイメージしている。そして、都会の孤独や切なさと対峙した燃え尽きない愛。それが、「stop my love...」の照明と対比される。ト書きの部分は、白色のライト。次の瞬間、稲妻が走り、熱い想いの赤の揺れ動くムービングライトに変わる。まさに、80-90年代の高橋真梨子のステージである。
そういえば、「ヒラヒラ淫ら」の背景は、ト音記号の螺旋階段をイメージさせている。
後年見た、「漂流者へ」のあのイメージだ。
「はがゆい唇」も声を張り上げ、ボリュームたっぷりに歌い上げた。艶っぽい、美女高橋真梨子がいる。
私は、宮原さんのピアノとの呼応の「for you...」も好きだが、平田さんのピアノ伴奏も好きだ。
フレーズの最初の和音をひかず、ここはこのコードだよなと想像させて聞かせる伴奏音なのだ。もちろん余計な装飾音もない。まだまだ真梨子さんの声量豊かなヴォーカルと呼応する「for you...」を聞かせてくれた。
120点をつけてよい、セットリスト。
コンセプトコンサートで、名曲がどんどんと続く。
後半でどんどんと盛り上げていく。
こんなコンサートをふたたび観てみたい。
*****************
12/22オンエアーの立川市民会館の録画では、玉置浩二氏がスペシャルアンコールで「貴方が生きたLove Song」をデュエットしている。
譜面台もない完全版である。
(2020/10/19 復刻版記載)
桃色吐息
あなたの空を翔びたい
流れる
美しき戯れ
陽かげりの街
それでもあなたがいるだけで
とまどい小夜曲
ヒラヒラ淫ら
ジュン
夕暮れにルージュ
HENRY BAND PLAY
はがゆい唇
stop my love
遠いProphecy
for you...
漂流者へ
THANKS