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(C)FM FAN1983 我蘭堂リリース直前
Mari Covers 川口リリア感想②
2019/06/21掲載
桃色吐息
逢いにゆくよ
キレイな女
crazy for you -愛しすぎて
Silent Love
Mary's Song
祭りばやしが終わるまで
訪れ
ごめんね・・・
EVERYTIME I FEEL YOUR HEART 君と生きたい
HENRY BAND PLAY
この気分が好きよ
オレンヂ
ハッピーエンドは金庫の中
Heart Breaker -波紋の渦
はがゆい唇
for you...
BAD BOY
グランパ
ジョニィへの伝言
アナタの横顔
far away
サンフランシスコの坂道のシーン。
朝もやの中、朝日が昇り
街が息づき始めた。
ジョギングする人、
ケーブルカーに乗って職場に向かう人。
そんな町並みをカメラは追い、
高台の家を映し出した。
白い家である。その家がアップになる。
白い扉に表札がついていた。
その文字は「Triad」
そしてその扉が開く。
ヘンリーバンドの小林光さんのパンチの効いた
ベースがイントロを奏でた。
「祥寺クイーン」のあのイントロである。
幕のスリットが回転し、
舞台が明るく映し出される。
そこに真梨子さんが立っていた。
それは、新しい歩みである。
確かに「桃色吐息」で世間に知られるようにはなったけれど、いつまでも「桃色吐息」「ごめんね」などの定番曲にこだわる必要はない。
多くの古くからのファンならば、同じような思いであるしもっともっと多くのオリジナルを聞きたいのである。
その意味で、今年は「本当のKatharsis」なのかもしれない。
「桃色吐息」だけの歌手ではないのに、私なりに言えばストライクゾーンにない別像が見え隠れするあまり、テレビの音楽番組と言われるものでは、「桃色吐息」の歌唱を求められてきた。
500曲以上もレパートリーのある世界的なコンサートシンガーに対してである。
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アンコールで、サンフランシスコのケーブルカーが出てきたとき、秘めたこの思いを明確に受け取った。
「桃色吐息」が収録されているアルバムの1984「Triad」コンサートツアーのオープニングが思い起こされた。「桃色吐息」はストライクゾーンにないけれど、「HEART」はコンサートのラストナンバーであり大切な高橋真梨子の世界である。
そして真梨子さんは「HEART」はアルバムの中で聞いて欲しいという想いとともに34年間封印している。その後のベスト盤にも収録していない。
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今年のコンサートのコンセプトは、感想①で述べたように、「青紫色の秘めた恋」である。
これは、同時に「赤く熱い愛」でもある。
HBPが、あのパフォーマンスでニューヨークの裏街のようなシーンを演じている。
その後暗転した舞台では、街の騒音が流れ、まるでアポロシアターのようなステージでドゥーアップ曲が流れる。その時の真梨子さんの姿は158センチの身長には見えない大きさと余裕を感じさせる。
「はがゆい唇」のサビの部分の照明のローズピンク色は、カプリシャスという銘柄の口紅色だと感じとりたい。だから、♪あなたが欲しい のところは、より明るいスカーレットと対比している。
はがゆくない、ストレートな色である。
そして、♪昨日を振り向かない「BAD BOY」は
黒と白のモノトーンで輪郭を際立たせる。
まさに MY HEART NEW YORK CITY。
鎮魂の「far away」は、彷徨う魂が解放された満天の星空である。私が今春THE MUSIXあて送付したリクエストでは「約束」としたけれど、同じコンセプトの曲であり生命のstarを表す。
黎明期の試行錯誤の音楽活動や、揺れた時期の魂のブルース。これらの時期の曲が、青紫色の鎮魂で、新たな心象風景とともに、「桃色吐息」ではない
「 本物の高橋真梨子の世界 」を描いてくれたのである。
2019/06/21記載