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Mari Covers

感想②

このページで述べることは、楽曲に対しての評価ということではなく、自分自分の好みで述べているということをご理解いただきたい。

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感想①でも述べたように、

カバー曲は原曲の完成度が高いほど比較されてしまうものなのだろう。しかも、私のように原曲を何十回も聴いている煩いファンもいる。また、真梨子さんのアルバム制作の姿勢から考えても、そのアルバムのコンセプトの中での楽曲という重みもある。

 

アルバム「我蘭憧」は、そのCD番号はVDR-4である。

オフィシャルHPでは、VICL-5169になっているが、これは再プレス盤であって1983/10/21リリースはVDR-4なのだ。

つまり、ビクターがDigital Recording して、この世にコンパクトディスクというものを発売した4枚目の作品である。

 

このアルバムは、それだけ期待を込めて制作しているというものであり、デジタルの音の繊細さとメリハリが効いた作品となっている。

名曲「Rain」や「瞳は貴方ゆえに」など、幻想的なメロディラインもあり、その中での「祭ばやしが終わるまで」である。

原曲は、36年前の作品とは思えない完成度の高い曲である。真梨子さんのKEYも高い。声も硬い。

同時に、川面に幻想的な光が漂うようなイメージ感を想起させる。

そんな感覚があるので、今回のカバー版は、最初聴いた時「速い」という感じてあった。

しかし、収録時間は、原曲4分25秒に対して、4分18秒である。

でも私には、早く感じてしまうのである。

これは、私自身の波長との相性であると思う。

もちろん、Mari Covers 全体でのおさまりはとてもよい。これは、番組の主題曲という範疇を超えているからということである。

もちろん、コンサートで歌われたときは、ヘンリーバンドの生音にもなるので違う感覚になるかもしれない。

ただここまで述べてきたように、デジタル時代の幕開けという点で、私は原曲のほうが少し好きだ。

これは、単純に​好みの問題であろう。

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さて、私は「桃色吐息」は『高橋真梨子の世界』の中で、センターの位置には来ないと考えている。そしてこの曲を聴くためにコンサートに行くわけでもない。

もちろん「桃色吐息」が収録されている1984年のアルバム「Triad」は、真梨子さんにとってエポックメイキングな大切なアルバムである。

しかしながら、このアルバムのメインの曲は真梨子さんが封印してきている「HEART」であることは明白だ。

その中で、あまり目立たないアコスティックな曲であった「忘れない」が、見事なスローバラードに編曲されている。

このアレンジを聴いて、予想セットリストを改良してみたくなった。

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今も、90年台のビクターのオーディオ技術の最先端であった K2Mastering の再生回路を搭載したCDPで再生している。実は、24bit機よりも今回のアルバムは20bit機で聴くとより厚みが出てくるから不思議だ。また、音量を控えめにしても、真梨子さんのヴォーカルが際立って聞こえてくる。

全ての曲においてそれが言えて、素晴らしい編曲である。SONGSで共演することの多いストリングスのグループが奏でる弦の響きが協奏曲のイメージを醸し出す。

そして、どの曲も、映画のワンシーンが見えてくる。

なにより「BAD BOY」の完成度はかなり凄い。

早くコンサートホールで、ヘンリーバンドの演奏がどうなのか、照明効果で幻想的になるのか?

サラッと歌っている真梨子さんだけれど、思い切り声を張り上げるのか ? そんな想いを確かめたい気持ちでいっぱいである。

​2019/06/15

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