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PRETEND

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(C)THE MUSIX

 

1989/09/16 NHKホール

そんなに難しい批評をする必要はないのかもしれない。肩の力を入れてみる必要もないのだろう。
しかし、どうしたことだろう。なにか物足りないのだ。彼女に「恋」をしていた頃の感覚と違って、私の中になにか若々しさが消えてしまっている。
もちろん、まだアルバムのリリース前。

まだ聞いていない。しかし、「紗」が、メロディや詞よりも歌唱力のうまさで聞かせるアルバムだからか・・・・
それとも、真梨子さんのオリジナルがたくさんあるのに「たかはしまりこ」である必要性はないのではないか・・・・・という複雑な思いである。

2020年

改めて、このアルバムを聴きなおし、当時のことを思い出しながらコンサート回顧をまとめてみると、アルバムの感想でこんなことを書いている。

「演じるからこそ、自分自身がある。」

「PRETENDにたいしてTRUEである」

​高橋真梨子というアーティストは、歌詞の表現者であろうとしてきた。しかし、ソロになった直後のコンサートは、既述の通り、過剰な演出で歌わされたという経験もある。そして、本当に創りたいアルバム、歌いたいアルバムを制作できて高橋真梨子という存在を確立しようとしてきた。

​しかし、これは私の意見であるが、本人もびっくりするような路線の違う歌で、高橋真梨子の名前はビックになっていく。そして、それがニューヨークの初訪問へと繋がっていく。

そこには、真梨子さんの歌の原点がある。

少し路線は違うけど、プロとしてさらりと歌う。

当時の音楽業界の流行でもあったが、カバー曲も自分の歌にしてしまう。

その歌詞の世界を、真梨子さん風に表現してしまう。そんなカバーアルバム「紗」と合体したコンセプトコンサートである。

すでにオリジナルの名曲がたくさんあるのだから寂しい感覚は確かに残る。真梨子さん40歳。

かなり攻めたセットリストである。

しかし、それは改めて、高橋真梨子の表現力と実力を知らしめた。それができたのは、外への拡大発展に対して、真梨子さん自身の原点への回帰が行われたということだ。​演じるからこその真梨子さんのアイデンティティがある。存在基盤がある。

​常に、自分のスタイルを貫き続けてきていることをステージで表現した証の1989年である。

​(2020/09/11記載)

Come back to me
Yes my love
チャイナドレスでシルクロード
都会の空
戦士の休息

永遠の魚

色づく街

スイートメモリーズ

ジェラシー

裏窓

Police Story
Desire 

背中から撃たないで

桃色吐息
Liberty 渚にて
Brown Joe
十六夜  

あなたの空を翔びたい
True

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コンサートパンフレット
THE CONCERT1979-1989
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