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SAPPORO 札幌 August 24. 2014 VOL.9
初めて北海道を訪れてから、もう30年にもなる。当時の札幌は、まだ目抜き通りを有名デパートが軒をつらねるという景観で、駅舎もいわゆる地方駅の感じ。時計台のような明治建築の印象が残っている。既に、駅前広場の再開発が始まっていはいたが、もとより冬に訪れれば、一般的には発展した地下街を歩いたほうが早い。
15年ぶりか、夏の札幌を歩いてみた。 姪が、ウェディング・パーティを開くからだ。
私の結婚式に当時5歳。3歳の甥の手を引いて、花束を贈呈してくれた姪である。
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30年前、誰が今の札幌を想像しただろうか。駅前ビルは、タワーとなりショッピングモールになっている。
南に降りていくと、大通りの交差点の角に、秋田銀行がある。南東の壁面に時計が埋め込まれている。そのビルは、下層階が石造りであり、まるで銀座の和光に似せているかのようであった。
これがあることを予感させた。
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ウェディング・パーティは、お洒落なフレンチレストランで、今風の結婚情報誌に出てきそうな レストラン・ウェディングである。1F の大きなLIVING ROOMを見渡すと、おしゃれな大きなメインツリーがあって、2階のパーティ会場まで、吹き抜けの空間を利用して空へ伸びていた。
そのツリーを取り巻くようにあったのは、 らせん階段 だったのだ。
真梨子さんのあのシーンを思い出した。
私は、「漂流者へ」でのあのシーンが、揺らめく恋模様の、恋人との距離感を表しているのではと語った。
しかし、メインツリーに向けて、らせん階段から降りてくる純白のウェデイングドレスの姪を見ていると
もっとストレートな距離感で良いと感じた。
ずっとそばにいたい、そんな素直な距離感だ。
そして、お色直しは赤のドレス。
ここまで来ると、真梨子さんもそうだったのかと思ってしまった。ドレスに興味のない私でもわかる。
1993年 純白のウェディング
2008年 赤い紅のドレス
つまり、真梨子さんはCARNEGIE ホールで、15年越しのお色直しをしたのだと・・・・・・・・・・。
こういうことを教えてくれた札幌は、やっぱり恋の街なのかもしれない。