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Tenderness 1981.03.05
1.愛はルフラン
2.真昼の愁い
3.The Time To Say Goodbye
4.燃えさし
5.Brown Joe
6.まぼろし
7.Tea for Memory
8.主人公(ヒロイン)
9.Good Morning To Love
10.黄昏の街から
VICTOR ENTERTAINMENT VIH-28028 VDR-1417 VICL-5164
Sharpな高橋真梨子の世界。
アルバムも4枚目になると、気鋭のアーティストからの提供楽曲も増えるということなのだろう。それぞれの楽曲に、過去3アルバムにない、真梨子さんのSHARPなヴォーカルがちりばめられている。
燃えさし の硬い真梨子さんの表現力は、ウィスキーのグラスを傾けるロングヘアーのかっこいいお姉さんである。今の笑顔の真梨子さんとは違う真梨子さんがそこに存在している。
今回の再生には、音のメリハリとパンチがが効いているVICTORの20bit K2Mastering機能のCDプレーヤーで改めて聴いてみた。「燃えさし」から、「Brown Joe」 への曲の移行は優れている。
かつて真梨子さんのお母様の髙橋千鶴子さんが、コロラドのパームスプリングスで真梨子さんと一緒に収録された紀行番組で、好きな曲として「Brown Joe」をあげられた。コンサートのラストで何度も使われている。また日本武道館のコンサートで、最初のフレーズだけという歌唱をされたのも懐かしい。
でも、その後「THANKS」でお母様を偲ばれたのは、このアルバム「Tenderness」から「LOVENDOW」
そして、「Dear」へというアルバムの制作が、高橋真梨子の世界を作った土台であることを示し、お母様への感謝を示したと感じている。
楽曲の構成は、1-3-5-7-10という奇数曲を柱にしている。
LPアルバムのジャケットの真梨子さんの世界は、「Tea for Memory 」のようなイメージである。
続く、「主人公(ヒロイン)」も秀逸。この曲を聴くと、Live Houseでのステージとの距離感が感じられる。
「Good Morning To Love」 は、Sharp な高橋真梨子の優しい側面を見せるストレートな甘い曲である。
その意味では、真梨子さんご自身が相当自信をつけられたアルバムであると
僭越ではあるが感じている。
もちろん「黄昏の街から」のような難しい曲を歌えるのは、真梨子さんしかいない。
(MDF音楽館2007掲載文 再編集2020/07/25)