top of page

​Spring Version

98/05/13 神奈川県民ホール

泣かせないでよ

もうちょっと見つめて

迷い鳩のように

はがゆい唇

君の海に

遥かな人へ

流れる...

フレンズ

 

HBP

 

息もできないキスをして

Excuse Me

背中から撃たないで

 

ごめんね

for you...

グランパ

無伴奏

海色の風

このコンサートは、96年のコンサート同様、90年代後半のベストなコンサートである。このコンサートはWOWOWで放送されている。

前年の香港公演と97年ツアーのSpringVersionであり、セットリストも変更されている。

一口で言えば、まさに飛び切り上等tip topな横浜の夜会である。

舞台は、左右にタワー状のモノ、その中央はビル街の窓ガラスのような感じである。オープン二ングで、一列に並んだ真梨子さんは既にギターを弾いている。カメラが入っているのに、なぜか笑顔に余裕がある。

楽しそうな真梨子さんを久しぶりに見た感じだ。

2曲目。真梨子さんの体調は戻っている。ロングトーンもいい。

いや、この曲だけでなくこのコンサート全体でピッチの乱れも、ブレスの乱れもない。ロングトーンも艶っぽい。まったくやつれていない。むしろヘンリーさんの方が安心したのか、少しふっくらした感じがする。

「迷い鳩のように」の背景は青くなる。黒のドレスの真梨子さんが浮き上がる。高低の変化も、息の抜き方もいい。丁寧だ。

「はがゆい唇」が、みなとみらいのランドマークのように左右に高層ビルが出てくる。オレンジ色のライトが良い。

そして、前半のラストが「フレンズ」で早くも満天の星空になる。

衣装も変えて、HBPでは、マロさんと吉田さんのパーカッションとドラムスのたたき合いで存在感を見せる。

「息もできないキスをして」の真梨子さんはアルトサックス。

青の衣装の真梨子さんに赤の衣装のヘンリーさん。

「Excuse Me」では、赤いギターだ。背景は、光のラインがMになる。まさに、MARIKO!!!である。

「背中から撃たないで」がかっこいいことこの上ない。

​当時は誰も立ち上がらないから、そのパフォーマンスが舞台で冴えている。

************************

そして「ごめんね」がスローバラードに聞こえてくる丁寧さ。

「for you...」は、赤のライトを使わず、青のドレスの真梨子さんとオレンジのライトで、冷静さと情熱の熱い愛を表現した。

ラストは明転した舞台の真梨子さんが笑顔で動かず、緞帳が下りてきた。

DSCPDC_0001_BURST20210531182455766_COVER
DSC_0079.JPG
DSC_0082.JPG
DSCPDC_0002_BURST20210531183755731_COVER

今日の表現に納得がいっていることは、真梨子さんのしぐさでわかる。

左手で髪をたくし上げたその色っぽさ、グランパでピョンピョンと飛び上がるようにリズムを取るしぐさ。真梨子さん自身が楽しそうだ。

 

**********

だから、無伴奏で宮原さんのピアノイントロが沁みてきた。

「横濱の夜景」を思わせる、藤原監督の照明。

まるで「横濱三搭」を思わせる。映画のワンシーンだ。

泣かせないでほしい、もうちょっと見つめてほしい、そんな恋人たちが絵になる町だ。ここで伏線が繋がってくる。

そして、ペンライトが、夜景が反射する波のようになり、ラストに水平線が上がってくる演出の「海色の風」は、青春versionの演奏で綴られた「フレンズ」の満天の夜空と見事に呼応していく。

横浜での恋 「横濱」の夜景。

それは、体調不良を見事にコントロールした真梨子さんを包み込み

​心配したファンに、安心感以上の期待を描かせた。

THE CONCERT 1990-2000
(C)WOWOW1998
(C)WOWOW1998
(C)WOWOW1998

tip top 98

bottom of page