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VERSE
東京厚生年金会館93/09/26
帰り道を教えてよ
蜃気楼
とまどい小夜曲
想い出はひかりの中
鳥たちの行方
桃色吐息
水の吐息
Sincerely
for you...
息もできないキスをして HBP
背中から打たないで
はがゆい唇
NEW YORK, NEW YORK
My Heart New York City
五番街のマリーへ
あなたの空を翔びたい
ランナー
東京厚生年金会館94/05/22 SPRING VERSION
帰り道を教えてよ
あなたの空を翔びたい
待ちきれない
とまどい小夜曲
桃色吐息
水の吐息
遥かな人へ
Sincerely
OLD TIME JAZZ
for you...
ノンフィクション HBP
息もできないキスをして
背中から打たないで
はがゆい唇
My Heart New York City
五番街のマリーへ
グレートブルー
ランナー
幸せに満ちているということはこんなに余裕を生むのだろうか。
幕が上がり、真梨子さんのその美しさを見たとき、ホールのすべての人がどよめいた。
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WOWOWのカーネギー公演が放送されてその余韻がまだ冷めない東京厚生年金会館。
まさに、ステージはNEW YORK色であった。もちろんVERSEのコンセプトはしっかりと歌われている。アルバム解説でも述べたように、あらゆる楽曲ジャンルを歌い上げることができるのが真梨子さんである。しかも、それがオリジナルのアルバムの中で実現されている。
華やかな都会。寂しい裏街。行きかう人々。夕暮れ時。
そんな心象風景が描かれる詞の世界の中で、真梨子さんはステージを務めてきた。
背景のニューヨークの画像と夜景が心にしみる。
そして、あのマリーのイントロが流れてきた時、明転したステージには、カーネギーのアンコールで着た白いドレスの真梨子さんがいた。
そのどよめきを今でも覚えている。
それは、あらためて結婚の祝福をみんなで贈った瞬間でもあった。
とにかく美しかったという印象が、27年後の今でも残っている。
(C)THE MUSIX
(C)THE MUSIX
このように、VERSEツアーは、まるでカーネギーのステージを再現したようなツアーとしてスタートした。
翌年5月。この段階では、7月のROYAL ALBERT HALLでの公演のDMが私の手元には届いていた。
東京厚生年金会館のステージ。そのセットリストは新しいものになっていた。真梨子さんの楽曲を演奏しながら、各メンバーのパートを際立出せる方法のHBPの楽曲が変わっていた。
当時のメンバー紹介の曲、「NEW YORK,NEW YORK」はそのままであったが、明らかにイギリス公演を意識した構成になっている。
特に、グレートブルーでは背景のスクリーンにイルカが泳いでいた。
イルカの鳴き声も、水中の泡の音も再生されていた。
そして、アンコールの衣装はカーネギーのドレスではない違うデザインの白いドレスであった。
その新たなどよめきが残るホールの中で、「ランナー」のイントロが聞こえてきた。そして、間奏の伴奏音が強く大きくなると50名ほどの女性コーラスがステージに現われた。
1979年のソロデビューから15年。
83年の5TH LOVE AFFAIRのラスト同様、
生きていく しっかりと生きていく 自分の生き方で歌っていく
そんな「ステージシンガー、コンサートシンガー高橋真梨子」がいた。
若かりし頃、さまざまなジャンルの曲を歌っきた真梨子さん。
自らの音楽活動のステップを韻を踏むように歩み続け、
海外公演で世界デビューしても、いつも原点にたち帰る、その真摯な
姿勢が、まさに白いドレスに象徴されていたように思えた。
愛が恋しい..........そういう魂の叫び。
そしてそれは、
「高橋真梨子というジャンル」を華麗に具現化したステージであったことを、2020年の今でも覚えている。
(2020/11/16記載)