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フレンズまつり  at 武道館

1999.03.14-15
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(C) THE MUSIX

おそらく15年ぶりだろう。WOWOWのフルバージョンのコンサートの録画を本日見た。そして、コンサート直後にペーパームーンに送付したアンケートのコピーも読み返してみた。少し言葉を補って再構成してみる。

「武道館と聞いたとき、それは、満天の星空を球体で表現するステージになると予想していました。

真梨子さんには、星空や青空、そして星が似合っています。

ひたむきに生きているファンひとりひとりが真梨子さんとともに輝いているような感覚です。

音響面では、ヘンリーさんはじめスタッフの方たちが相当苦労されて作り上げたのだと思います。素晴らしい音響でした。そして、球体からイメージしてRoyal Albert Hallのような感じにラストはランナーだなと想像していました。

昨年(98年)11月の東京厚生年金会館のコンサート。生で聞こえてくるオーケストラの音と、ヘンリーバンドの演奏音が今

ひとつミスマッチ....という感じでしたが、やはり武道館であればこその演出であったと、そしてオーケストversionのフレンズの間奏でも、空間の広さと呼応しあって、赤く赤くの青春versionであったように聞こえてきました。

ところで、その11/28のコンサートの真梨子さん。どうしてこんなに明るいのと思うほどの感じでした。とても不思議な感じでした。でもそれは、お母様を看病しながら、プロに徹していたシーンだったのだと感慨深く思います。

そして、香港公演ではあんなに元気で幸せそうであったお母様が5月の時は車いすで、それでも周りのファンに笑顔で会釈されていたのを思い出します。

だから、今日のように、特別な思い入れのあるコーナーがあってもいい思います。初めてコンサートに行った人では分からない、そういうファンとの時間があってもいいと思います。今日初めて真梨子さんのコンサートで涙が出てきました。

これからも、あなたの歌を聴いて生きて行きたい、そんな素敵な時間でした。」

涙の街角

あなたの空を翔びたい

遥かな人へ

君の海に

はがゆい唇

桃色吐息

 

ごめんね

for you...

3/14

 迷い鳩のように

 Brown Joe

 裏窓

 とまどい小夜曲

3/15

 五番街のマリーへ

 ネイチャーBOY

 ハッピーエンドは金庫の中

 あなたが生きたLove Song

Unforgettable

THANKS

HBP

Excuse Me

stop my love...

水の吐息

フレンズ

グランパ

無伴奏

ランナー

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(C) THE MUSIX

このコンサートは、こちらのアングルから取られた真梨子さんの表情が、ラストになればなるほど色っぽい。歌い終わりの微笑みも素敵である。

本人は緊張したと言っているけれど、それは多分に本当の感想であり、

ほっとした笑顔がこぼれる真梨子さんの姿には、メンタル面の不調を感じさせない。

まだ​命を削り始めてはいない。

ON THE STAGE

真梨子さん50歳。声の艶、音程の正確さ、綺麗なブレス、中間音の力の抜け具合。どれをとってもとても素晴らしい。唯一不安点があったとすれば、(そしてその後もそうであったように)「for you...」のきっと-のところが、声が出ていない感じであったことだ。

前半は、淡々といつものように歌っていて笑顔がない。

音源を使っている「涙の街角」も、もう一つそっけない感じだ。

4曲目「君の海に」から、声の伸びがつややかで、真梨子さんらしい。「はがゆい唇」は、こう歌うのよと言わんばかりに感情がこもっている。

「ごめんね」も♪貴方をもっと愛したかった...のフレーズが力が入っているのになぜか切ない感じがした。

やはりこれは伏線であったのだろう。

「for you...」のライティングは完璧だ。真梨子さんを包む赤のスカーレットのライトと背景の少し明るいナイトブルーがいい感じで対比されている。

リクエストコーナーの不完全な歌唱ではあるけれど

「ネイチャーBOY」は貴重である。

このコンサート以降、真梨子さんのコンサートでは「感謝」がKEY WORDに加わる。

お父様、森岡月夫さんを忍んで背景にMoonlight Serenadeが流れる演出や、93年カーネギーやパームスプリングスでのゴルフ、香港公演でのお母様の映像を背景に歌う真梨子さん。「THANKS」は感情を込めない真梨子さんが、感情を抑えて歌いあげた。

「stop my love..」のムービングライト。

これは、緞帳とポールのない、海外公演仕様である。

球体の中の満天の星空の「フレンズ」。

ダイナミックな青春の胸の鼓動が、​「無伴奏」のバイオリンソロと対比される心憎い演出であった。

20周年記念であって、ある意味中締めのコンサート。

そして新たなスタートを感じさせる

高橋真梨子さんの黄金期のステージであった。

(2021/06/03記載)

(C) THE MUSIX
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